正午のアナレンマ

分類 現代美術
分類No. 2-Ph-25
種別 写真
収蔵年度 平成4
作家名 野村 仁
作家名 ふりがな のむら ひとし
作家名 English NOMURA, Hitoshi
作品名 正午のアナレンマ
作品名 ふりがな しょうごのあなれんま
作品名 English The Analemma-noon
制作年 和暦 平成2
制作年 西暦 1990
(各)
縦 (cm) 128.0
横 (cm) 108.0
奥行 (cm)
材質・技法・形状 写真
員数
備考
出品展
文化財等指定
寄贈品
作品解説

「アナレンマ」とは天文用語で、天体の位置を示す座標である赤緯に対し、毎日の時差からくる位置のずれが示す比例尺のことで、惑星の軌道によっては8の字型を描くという。

「正午のアナレンマ」では、10日から14日おきに太陽が定刻の一定の場所で撮影され、南の空に見える正午の太陽の一年間に描き出す軌跡が、一枚の写真に収められている。同様の方法で他に東の空を舞台にした「午前のアナレンマ」と、西の空を舞台にした「午後のアナレンマ」があるが、いずれの作品においても、8の字型の最も高い位置の太陽は夏至、低い位置の太陽は冬至をそれぞれ示し、春夏秋冬を巡る太陽の一年間の運行の軌跡が表されている。

通常は決して目に見えることのない天文の運行。野村はその運行をカメラの眼で淡々と捉え、記録する。我々は野村の写真作品を通して、太陽が一年間に思いがけなく美しい曲線を描き、規則的に周期を閉じ、そしてその後も変わりなく循環運動を繰り返すことを確認する。経過・推移する時間の流れの中で天空に繰り広げられる、神秘的で悠久なる天体の運行。野村はその自然の節理に殆ど芸術的な手技を加えず、肉眼では見ることのできない天体の運行、天体の持つ時間というものを、ありのまま見る者に伝える。だが野村の作品はいわゆる「天体観測写真」ではない。野村は天体の運行の「時間」に、カメラを構え太陽を撮影する作者野村自身の「制作の行為」を重ね合わせ、造形へと昇華させることで、不可視の時間の姿を表現した芸術作品を発表している。