分類 | 現代美術 |
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分類No. | 2-P-26 |
種別 | 版画 |
収蔵年度 | 平成2 |
作家名 | 濱田 弘明 |
作家名 ふりがな | はまだ ひろあき |
作家名 English | HAMADA, Hiroaki |
作品名 | Untitled |
作品名 ふりがな | あんたいとるど |
作品名 English | Untitled |
制作年 和暦 | 昭和64 |
制作年 西暦 | 1989 |
(各) | |
縦 (cm) | 180.0 |
横 (cm) | 360.0 |
奥行 (cm) | |
材質・技法・形状 | シルクスクリーン、アクリル・パネル |
員数 | |
備考 | |
出品展 | |
文化財等指定 | |
寄贈品 | |
作品解説 |
濱田は窓、階段、温室ガラス、観葉植物など、日常生活の様々な断片を写真に撮り、布や紙、板などにシルクスクリーンで転写して作品を構成する。個々のイメージは現実の中から断片的に切り取られ、反復されることで、現実との繋がりを失い、さらに黒一色で様々な素材に刷られることで、固有の色と材質感をなくし、現実から遊離した「影」に変貌する。作家はそれらの影を自在に操り、様々な素材の表面に戯れさせる。 この作品は下半分が白い絵具で均質に、上半分はまだらに塗られ、画面中央の多角形の部分は、支持体のベニヤが剥き出しになっている。そしてその上に影のような映像が一様に広がる。ちなみに濱田は実物の布や窓枠を作品の中に持ち込むこともあるが、ここでは全てシルクスクリーンで刷られている。 ところで実体性のない影は、具体性に乏しいがゆえに、かえって様々なイメージや情景を喚起することがある。かつてどこかで見た光景が記憶の淵から立ちのぼる。画面の中に奥行きが開け、互いに無関係なイメージが互いに結びついて、見知らぬ世界が目の前に現れそうな気配がする。しかも、窓や階段は、異なる時空間を繋ぐ橋のメタファーでもある。しかし未知の世界が明確な像を結ぶ前に、個々のイメージは再び素材の表面に舞い戻る。濱田は意味作用が成立するかしないかという危うい地点で、イメージと表面性の絶妙なバランスをとっているのである。 |