モーリス・ルイス展

1986年9月13日1986年10月19日
アメリカ抽象絵画を代表する一人であるモーリス・ルイスのわが国で初の回顧展であり、当館の自主企画として開催された。彼は1950年代ニューヨークを中心として起った抽象表現主義のうち、バーネット・ニューマン、マーク・ロスコらのカラー・フィールド・ペインティング(色面絵画)の流れをくむ、色彩抽象の作家とみなされるが、独自に開発したステイニング(染めこみ)と呼ばれる技法によって、色彩を自立的な存在としてとらえ、それ自体の多様な展開を前面に押し出した絵画を制作した。
ルイスの代表作には3つの異なるタイプ(ベール絵画、拡がりの絵画、ストライプ絵画)があるが、展覧会にはこれら3つのタイプからそれぞれ選ばれた色彩絵画16点と、1953年以前に描かれ、その後の絵画の展開を暗示するドローイング30点によって、ルイス個人の業績と、彼が身を置いた1950年代のアメリカ抽象美術を検証しようとするものであった。
主  催 滋賀県立近代美術館
後  援 アメリカ大使館
会  場 企画展示室1・2
観覧者数 6,432人 (一日平均 201人、一日最高 530人
関連行事 ○講演会 「モーリス・ルイスの芸術」
昭和61年9月14日(日)  於:講堂
講師:アンドレ・エメリック(通訳:谷里香)
図  録 240×255mm、82ページ(カラー作品図版16点、モノクロ作品図版30点、モノクロポートレイト、参考図版等10点)
編集・発行:滋賀県立近代美術館
内容:○論文 「モーリス・ルイスの絵画」 乾 由明、「モーリス・ルイスのドローイング」 ダイアン・アップライト
(小林昌夫訳)、「モーリス・ルイスとヨーロッパ美術」 尾野正晴
○年譜  ○展覧会歴  ○文献
新聞関連記事 読売新聞 昭和61年8月27日(夕刊)  「独自の色彩抽象絵画:モーリス・ルイス展」 小林昌夫
奈良新聞 昭和61年10月10日  「美術批評」 小池重二
信濃毎日新聞 昭和61年10月13日  「美・私の一点、モーリス・ルイス(Delta Phi)」 村上三郎
雑誌関連記事 美術手帖 昭和61年10月号(No.569)  「展覧会:モーリス・ルイス、創造への解体」 三井滉
No. 作   品   名 制作年 材   質 寸 法 (cm) 所 蔵 者
絵画
1 Longitude    (経線〉 1954 マグナ(アクリル絵具)・画布 245.1×167.6
2 Untitled     (無題) 1956 238.8×287.0
3 DaletPeh    (ダレット・ペー) 1958 233.7×367.0 滋賀県立近代美術館
4 DaletYad    (ダレット・ヤド) 1958 243.8×457.2
5 Monsoon    (モンスーン) 1959 194.3×267.3
6 Taper and Spread (狭まりと広がり) 1959 266.7×193.0
7 Seal      (シール) 1959 256.5×360.7
8 Para II    (パラII) 1959 265.4×355.6
9 Omega II    (オメガII) 1959-60 368.3×264.2
10 Devolving    (デイヴォルヴィング) 1959-60 172.7×254.0
11 TwinedColumns II(からみつく柱II) 1960 260.4×355.6
12 AIpha Eta   (アルファ・エータ) 1960 265.4×535.9
13 DeltaPhi     (デルタ・フイー) 1960 274.3×426.7
14 Procyon     (プロキオン) 1961 215.9×146.1
15 Horizontal VII    (水平VII) 1962 68.6×245.1
16 NoEnd (ノー・エンド) 1962 160.0×160.0
ドローイング
1 D21 1949 インク・紙 47.6×60.5
2 D22 1949 47.6×60.5
3 D26 1949 47.6×60.5
4 D28 1948 47.6×60.4
5 D44 1949 47.6×60.4
6 D71 1948 30.6×40.4
7 D123 1950 27.9×35.1
8 D127 1950 27.9×35.1
9 D135 1950 27.9×35.1
10 D138 1950 28.0×35.1
11 D182 1950 インク・紙 35.2×27.9
12 D183 1950 35.2×27.9
13 D205 1949−53 47.6×60.5
14 D227 1953 インク、鉛筆、色鉛筆・紙 47.6×60.5
15 D229 1953 インク、色鉛筆・紙 47.6×60.5
16 D242 1953 インク、鉛筆、色鉛筆・紙 47.3×60.0
17 D246 1949−53 47.2×60.0
18 D247 1949−53 47.2×60.0
19 D287 1953 インク・紙 47.7×60.7
20 D328 1950−53 インク、色鉛筆・紙 35.0×42.9
21 D329 1950−53 インク・紙 35.0×42.9
22 D332 1950−53 インク、色鉛筆・紙 35.0×42.9
23 D340 1950−53 35.0×42.9
24 D346 1950−53 インク、色インク、鉛筆・紙 35.6×42.9
25 D348 1950−53 インク・紙 35.6×42.9
26 D356 1950−53 インク、鉛筆、色鉛筆・紙 35.7×42.9
27 D409 1953 インク・紙 35.2×42.6
28 D416 1950−53 35.5×42.9
29 D449A 1950−53 22.0×29.7
30 D486 1950 35.1×27.9

※絵画No.3 Dalet Pehのほかはアンドレ・エメリック画廊(ニューヨーク)から借用した。