[表紙] [ひとつ前へ] [前の記事へ] [次の記事へ]

きんぴらザウルスの
美術館ホームページめぐり

(平成12年6月・第63号掲載記事)


 今年3月末、インターネット上にようやく、滋賀県立近代美術館のホームページがオープンしました。
 美術館のホームページって、いったい何ができるんだろう。そう疑問を持った当館の普及活動のマスコットキャラ「きんぴらザウルス」くんが、さっそくホームページを作っている学芸員のところにおじゃまして、いろいろと質問してくれました。

きんぴらザウルス訪問きんぴらザウルス(以下“き”) :
 こんにちわ。美術館のホームページって、ここで作ってるの?

学芸員のおじさん(以下“学”) :
 そうだよ。昨年度、美術館に新しいコンピュータが入ったので、ようやく自分のところでホームページが作れるようになったんだよ。今までは滋賀県庁の工業技術センターが、美術館のホームページを作ってくれていたんだ。

き :自分のところで作れると、どう便利なの?

学 :そりゃあ、最新の情報をすぐに流すことができるからね。それにホームページを訪れてくれた人から、直接意見を聞いたりできるようになるんだ。

き :(コンピュータの画面を見て)うわあ。これが滋賀県立近代美術館のホームページだね。でも、動いたり音を出したりしないから、ちょっと寂しいね。

学 :確かに他の美術館のホームページには、画面が色々動く仕掛けを用意してあるところもあるよ。JavaScript(ジャヴァスクリプト)というコンピュータ言語を使えば、簡単に作れるんだ。でも人によっては、JavaScriptを使ったページを、見ることができないパソコンを使っていることもあるからね。当館では誰でもホームページを見てもらえるよう、できるだけ凝らないようにしているんだ。最近は携帯電話のiモードでインターネットをしている人も多いから、美術館でも今度は、iモード専用のホームページを作ろうと考えているんだよ。

き :そうだね。できるだけいろんな人に見てほしいよね。ところで、滋賀近美のホームページの目玉って何なの?

学 :いやあ、まだコンテンツ(ホームページの内容)が建設途中だからね。他の美術館のホームページの、良いところを取り入れて、少しずつ面白い内容に変えているところだよ。

き :じゃあ、よその美術館のホームページで、面白いものって何?

学 :そうだね。ちょっとよその館も覗いてみようか?

き :うん。みようみよう。でも、よその美術館のホームページって、どうやって探せばいいの?

学 :美術館のホームページに「リンク」のページがあって、そこからジャンプして行けるよ。あと、Yahoo!(ヤフー)をはじめとする検索専門のホームページで、探すこともできるんだ。

き :ほんとだ。いっぱい見つかったよ。みんなおじさんのような学芸員さんが作っているの?

学 :美術館のスタッフが作っているところもあれば、外部で作っているところもあるよ。学校の授業の一環として、公共施設のホームページを学生がデザインしているところもあるよ。

き :目玉のページを見たいな。

学 :美術館のホームページの目玉として特に多いのが、パソコンを見ている人が実際に美術館の展示室にいるかのように画面の中を動き回ることができる、ヴァーチャル・ミュージアムだよ。倉敷の大原美術館栃木県立美術館などのホームページにあるね。東京の原美術館には、収蔵品を展示室に好きなふうに配置して眺めることができる、ヴァーチャル・キュレーター(学芸員)という仕掛けもあるよ。

き :すごいね。もう美術館に行かなくてもいいかもね。

学 :(笑)でも、データの転送速度の関係で画面は小さいし、どのパソコンでも見られるわけじゃないんだ。これよりもう少し間口が広いものとしては、一枚ものの画像を次々と表示するかたちの、兵庫県立近代美術館の「展覧会場スライドショー」や、高知県立美術館の「美術館ヴァーチャルツアー」などがあるよ。

き :写真が次々と出てくるから、スライドショーって言うんだね。

学 :美術館を訪れたことが無い人に、雰囲気だけでも知ってもらうためには良い方法かも知れないね。

き :ほかに面白いものって無い?

学 :そうだね。変わったものとしては、箱根彫刻の森美術館に「性格判断テスト」というのがあるよ。「はい」「いいえ」の問いに答えてゆけば、自分の性格がピカソタイプだとか、ロダンタイプだとか、わかるようになっているよ。

き :面白ーい。でも、これってどんな意味があるの?

学 :性格テストの形を借りて、芸術家の生い立ちや信条などをさりげなく紹介しているんだよ。おじさんはこういった、技術よりも手作りのアイディアで勝負しているのが好きだな。

き :ページに、作っている人の持ち味が出てるもの?

学 :そう。例えば名古屋市美術館の「お知らせ」のページは、色々と季節の便りが織り込まれていて、読んでいて楽しいし、姫路市立美術館の「新着情報」のページには、「他会場で見られる当館のコレクション」という便利な案内がついているよ。また愛媛県立美術館のホームページには、美術館に寄せられた質問や要望に答えてくれる「美術館FAQ」のコーナーがあるし、三重県立美術館の「リンク」のコーナーは、単に他の施設を紹介しているだけではなく、イベント情報や書誌データベースなど、美術に関心のある人に役立ちそうなホームページを積極的に紹介している。こんなふうに、作った人の“こだわり”が出ているホームページは面白いと思うよ。そうそう、富士美術館の学芸員のページにある「この一点あの一品」なども、学芸員のこだわりが出ているよね。

き :サービスで変わったのって無い?

学 :兵庫県立近代美術館が、「美術館メール配信サービス」を行っているよ。メールアドレスを登録してくれた人に、展覧会やイベントの案内を定期的にメールで送るサービスなんだ。

き :わざわざホームページを訪れなくても、情報が送られてくるんだね。

学 :滋賀県立近代美術館のホームページも、こうした先輩館の事例を参考にしながら、少しずつサービス拡大に務めてゆくからね。期待していてね。

き :うん。これからもちょくちょく、ホームページを覗きに来るからね。

(文:平田 イラスト:佐々木まなび)

文中に登場した各美術館のホームページURL
Yahoo! Japan(検索専門サイト) http://www.yahoo.co.jp/
大原美術館 http://iwe.kusa.ac.jp/OHARA/om_op.html
栃木県立美術館 http://www.art.pref.tochigi.jp/index-j.html
原美術館 http://www.haramuseum.or.jp/
兵庫県立近代美術館 http://www.senri-i.or.jp/museum/jhyogo.html
高知県立美術館 http://www2.net-kochi.gr.jp/~kenbunka/museum/
箱根彫刻の森美術館 http://www.hakone-oam.or.jp/
名古屋市美術館 http://www.art-museum.city.nagoya.jp/
姫路市立美術館 http://www.city.himeji.hyogo.jp/art/
愛媛県立美術館 http://joho.ehime-iinet.or.jp/art/
三重県立美術館 http://www.museum.pref.mie.jp/miekenbi/
富士美術館 http://www.kawasenet.ne.jp/fujibi/

リンクの許可がおりたところから、順次リンクをはってゆきます。



[表紙] [ひとつ前へ] [前の記事へ] [次の記事へ]