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企画展広報用資料

ダイアローグ
コレクション活用術 vol.2
伊庭靖子、児玉靖枝、佐川晃司、渡辺信明
DIALOGUES Painters' Views on the Museum Collection
IBA Yasuko, KODAMA Yasue, SAGAWA Koji, WATANABE Nobuaki

平成19年(2007) 6月16日(土)〜7月29日(日)

チラシ概 要 /

 本展は、アーティストならではの斬新な視点を導入したコレクション活用企画であり、2005年度に開催した「センシビリア −所蔵品によるある試み−」に次ぐ第2弾です。
 今回は、滋賀という地域に何らかの関わりを持つ4人の平面作家が、それぞれの自作と本館コレクションとの「対話」を試みます。造形性、地域性、美術史的視点などアプローチは様々ですが、いずれも各作家の制作上の問題意識を色濃く反映しています。つまりこの展覧会は、美術館のコレクションを触媒として、各作家が自身との対話を深化させる試みでもあるのです。
 作品と鑑賞者、あるいは鑑賞者どうしと、展覧会はさらなる「対話」をうみ出していくことでしょう。様々な場所、あらゆる次元での争いが絶えない現在、人と人との最も基本的なコミュニケーション単位としての「対話」が、改めて切実に求められているのではないでしょうか。本展が、そのささやかな一端を担うことができれば幸いです。


作家紹介 /

 伊庭靖子(いば・やすこ) 1967年 京都市生まれ

一貫して対象の映像的な質感にこだわった絵画を追及している。2003年ころより、白一色のクッションや陶磁器をモチーフにした作品で新展開をみせ、さらに近作では、対象の表面の微細な空間性へと意識を先鋭化させつつある。近江八幡市(旧野洲郡北里村)出身の洋画家、伊庭伝次郎の孫にあたる。

 児玉靖枝(こだま・やすえ) 1961年 神戸市生まれ

'90年代、瑞々しい空間把握を特徴とする抽象絵画で注目を集める。2000年ころより、具象的なイメージを用いながらも、極めて抽象的な結晶度の高い絵画を発表する。近年は、比叡山麓の雑木林などにみられる重層的な空間を絵画に置換したかのような、独自の仕事をみせている。

 佐川晃司(さがわ・こうじ) 1955年 福井県生まれ

'90年代初頭より、重厚かつ堅牢なマチエールを特徴とする抽象絵画を追及している。作品にしばしば表れる菱形は、確固とした存在感と微妙な空間の揺らぎを同時に感じさせるが、それらはびわ湖の水面や比叡山、あるいは山麓の棚田などの風景を、身体的に経験することを通じて抽出されたものである。

 渡辺信明(わたなべ・のぶあき) 1962年 滋賀県生まれ

'90年代を通じて、物質性の豊かなマチエールと奔放な線描によるダイナミックな抽象絵画で注目された。近年は「花」などの具体的なイメージ、フラットな色面、そして物質的な厚塗りの絵具とが同時に存在する独自の絵画を追及している。祖父は東近江市(旧八日市市)の洋画家、野口謙蔵と交流していた。


展示構成 /

 伊庭靖子 「眼で触れる 質感/映像」

ジャンルを問わず、作品における「映像的な質感」に着目。清水卯一の陶芸作品をモチーフにした新作も発表予定。
・山元春挙「瀑布図」 明治末期 絹本著色 軸装
・コンスタンティン・ブランクーシ「『世界の始まり』大理石」 1920年 写真
・清水卯一「青瓷大鉢」 1965年 陶
ほか

 児玉靖枝 「まなざしの純度 失われた美意識を求めて」

戦前の日本画に胚胎していた、近代以前の日本独自の美意識の可能性を、今日的な問題として捉えなおすことを試みる。
・岸 竹堂「四季之月図」 明治10年代 絹本著色 四幅
・菱田春草「落葉」 1909年 絹本著色 二曲屏風一隻
・アンリ・マチス「オセアニア 空」 1946年 シルクスクリーン・リンネル
ほか

 佐川晃司 「絵画と時間/風景と身体」

近世日本の風景画とミニマリズムの立体作品をあえて併置し、絵画と風景との関係性、さらにそこに潜む時間や身体の問題を問いなおす。
・久隅守景「近江八景図」 江戸前期(17世紀後半) 紙本墨画 六曲一隻
・速水御舟「比叡山スケッチ」 1918-19年 紙本鉛筆画 額装
・ドナルド・ジャッド「無題」 1977年 アルミニウム、鉄
ほか

 渡辺信明 「同時・百花斉放」

自身の近作の主要モチーフのひとつである「花」に着目。ジャンルを問わず、関連作品を壁全面に展開、新たな絵画性の発露を試みる。
・野口謙蔵「蓮とあさがほ」 1935年 油彩・画布
・アンディ・ウォーホル「フラワーズ」 1970年 シルクスクリーン・紙
・北辻良央「桜・贈物」 1989年 ミクストメディア
ほか

 *作品は変更される場合があります


会 期 / 平成19年(2007) 6月16日(土) 〜 7月29日(日)  38日間

開館時間 / 9:30〜17:00(入館は16:30まで)

休館日/ 毎週月曜日 (ただし7月16日(月・休)は開館 翌17日(火)は休館)

会 場/ 滋賀県立近代美術館 企画展示室1・2
     大津市瀬田南大萱町1740−1 TEL.077−543−2111

交 通/ JR琵琶湖線「瀬田駅」下車、バス「滋賀医大」行にて「文化ゾーン前」下車、徒歩5分

主 催/ 滋賀県立近代美術館、京都新聞社

後 援/ 滋賀県教育委員会、NHK大津放送局

助 成/ アサヒビール芸術文化財団、財団法人UFJ信託文化財団

観覧料 / 一般800(600)円/高大生600(400)円/小中生400(300)円
    *( )内は前売および20名以上の団体料金

ローソンチケットLコード / 56658

関連の催し /

▼ARTISTS' DIALOGUES
 2007年7月8日(日) 14:00〜 伊庭靖子+渡辺信明 司会:山本淳夫(本館主任学芸員)
 2007年7月22日(日) 14:00〜 児玉靖枝+佐川晃司 司会:山本淳夫(本館主任学芸員)
 *会場:本館講堂 聴講無料
▼美術館講座 『コレクションを語る 「ダイアローグ」出品作品より』
 2007年6月17日(日)
  第1講「清水卯一」 10:30〜 講師:桑山俊道(本館総括学芸員)
  第2講「野口謙蔵」 13:30〜 講師:田平麻子(本館学芸員)
 2007年6月24日(日)
  第3講「久隅守景」 10:30〜 講師:國賀由美子(本館主任学芸員)
  第4講「岸 竹堂」 13:30〜 講師:高梨純次(本館学芸課長)
 *4講連続で実施。参加は往復ハガキまたは電子メールによる申込制(約2ヶ月前より受付開始)
 くわしくはこちらをどうぞ。


 (図版1)
 伊庭靖子「untitled」

 2007年  油彩、綿布
 180.0x150.0cm  作家蔵
 撮影:山本 糾

 (図版2)
 児玉靖枝「air-moegi(9. apr.)」

 2005年  油彩、布
 145.5x145.5cm  作家蔵
 撮影:森下忠夫

 (図版3)
 佐川晃司「半面性の樹塊 No.55」

 2007年  油彩、布
 213.0x285.0cm  作家蔵
 撮影:加藤成文

 (図版4)
 渡辺信明「同時/終わりなきもの 4」

 2005年  油彩・鉛筆、布
 162.0x162.0cm  作家蔵

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