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企画展広報用資料

イサム・ノグチ ー世界とつながる彫刻一 展
顔/神話・民族/コミュニティーのために/太陽
Isamu Noguchi -Connecting the World through Sculpture-

2006年7月8日(土)〜9月18日(月・祝)

チラシ概 要/

 この展覧会は、20世紀を生きた彫刻家イサム・ノグチ(1904〜1988)の作品と言葉をたどりながら、「芸術は人と社会に何をなし得るのか」という問いに対する、イサム・ノグチの解答を読み取ろうとするものです。イサム・ノグチは、日本人の詩人野口米二郎とアメリカ人のレオニー・ギルモアの間に、1904年ロサンゼルスに生まれました。幼少期を日本で過ごした後、単身アメリカに渡り、高校卒業後、コロンビア大学医学部予科に進みますが、在学中にイタリア人彫刻家に才能を見出され、肖像彫刻家として頭角を現します。しかしモダン・アートに関心を寄せていた青年ノグチは、折からニューヨークで開催されたブランクーシの個展を見て、強い衝撃を受けます。そしてグッゲンハイム奨学金を得て、1927年にパリに留学し、ブランクーシのもとで、抽象彫刻の原理と石彫の方法を学びます。その後、一度帰国しますが、1930年には北京で水墨画の技法を学び、翌年には来日して、京都でやきものや石庭など伝統的な日本文化に触れています。
 日本人とアメリカ人の間に生まれたイサム・ノグチのアイデンティティー(帰属意識)は、常に日米の間で揺れていました。大戦中「二世」と見なされて苦渋をなめた彼は、戦後の美術界で成功を収めてからも、世界各地の聖域や遺跡を訪ね歩く放浪の旅、いわば自分探しの旅に出て、国籍や民族の違い、歴史を越えて、人類の精神の根源にある共通分母を探求し続けました。
 そしてノグチは、彫刻の中に、かつて宗教が担っていたような人と自然、人と共同体を調和させる力を、周囲の空間を活性化させ、人間を取り巻く環境を意味あるものに変える力を、見出しました。彼は彫刻を独立した単体とは見なさず、彫刻と周囲の空間や建築、さらに大地やそこに集う人々も、彫刻的要素と見なす壮大な彫刻観を打ち立てました。それは、パリのユネスコ本部の庭園や、ニューヨークのチェイス・マンハッタン銀行プラザビルの沈床園、さらにノグチの死後に完成され、2005年、札幌市郊外にグランド・オープンしたモエレ沼公園など、建築家との共同作業による大規模なプロジェクトとして次々に実現してゆきました。
 今日、情報伝達技術やコミュニケーションの手段が高度に発達したにも関わらず、人間関係はむしろ希薄になっているように思われます。イサム・ノグチは、孤独感を深める現代人が再び共有できるような空間を創造することが、彫刻家の任務と考えていました。そのような意味で、彼はすこぶる今日的な課題を半世糸己以上も前に認識し、その課題に果敢に挑戦した彫刻家と言えるでしょう。
 本展では、こうしたノグチの彫刻観の展開を、「顔」「神話・民族」「コミュニティーのために」「太陽」という4つのキーワードから分類し、様々な素材による彫刻(金属彫刻、陶彫、石彫など)と模型、舞台セットなど72点の作品を通して、その活動の全貌を捉えようとするものです。このうちモダン・ダンスの先駆者、マーサ・グラハムのために制作した舞台セット《暗い牧場》は、日本初公開で、初演時の映像とともにご紹介します。


会 期 / 平成18年(2006年) 7月8日(土)〜9月18日(月・祝)  開催日数:63日
     開館時間:9時30分〜17時(入館は16時30分まで)

休館日 / 毎週月曜日 ただし7月17日(月・祝)、9月18日(月・祝日)は開館、7月18日(火)は休館

会 場 / 滋賀県立近代美術館 企画展示室1・2
     大津市瀬田南大萱町1740−1 TEL.077−543−2111

交 通 / JR琵琶湖線「瀬田駅」下車、バス「滋賀医大」行にて「文化ゾーン前」下車、徒歩5分

主 催 / 「イサム・ノグチ世界とつながる彫刻展」実行委員会、滋賀県立近代美術館、京都新聞社

特別協力 / The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum, NYC/財団法人イサム・ノグチ日本財団、イサム・ノグチ庭園美術館

後 援 / 滋賀県教育委員会、NHK大津放送局

協 力 / 日本航空/hhstyle.com

展示内容 / イサム・ノグチの彫刻作品 59点
      (うち金属彫刻 35点、石彫 10点、陶彫 10点、その他 4点)
      記念碑、プレイグラウンド(遊び場)などの模型 8点
      舞台セット 5点
                          計 72点

観覧料 / 一 般 1000円(800円)
     高大生  800円(600円)
     小中生  600円(400円) ( )内は前売りおよび20名以上の団体料金

ローソンチケットLコード / 52510(ローソンチケットでの販売は、展覧会最終日の昼12:00までです)

関連の催し /

 ▼講演会「イサム・ノグチ 人と芸術」
   7月9日(日) 14:00〜
   講師:世田谷美術館館長 酒井忠康氏
   会場:当館講堂 参加無料

 ▼講演会「宿命の越境者」
   9月3日(日) 14:00〜
   講師:講師:ドウス昌代氏(ノンフィクション作家)
   会場:当館講堂 参加無料

 ▼日曜美術鑑賞会(展示品解説)
   7月16日(日) 14:00〜
   講師:当館学芸員 占部敏子
   会場:当館講堂 参加無料

 ▼関連映画会「近代彫刻の巨匠たち」

ロダンにはじまり現代にいたる西洋近代彫刻の流れを、貴重な映像で紹介するドミュメンタリー映画3部作。監督はマイケル・ブラックウッド。いずれもカラー60分。日本語字幕。
上映日:
 8月11日(金)・12日(土)・13日(日)
 9月16日(土)・17日(日)・18日(月・祝)
 いずれも15:00〜16:00

上映映画紹介
◆8月11日(金)・9月16日(土)
 「近代彫刻の巨匠たち 第1部」
  近代彫刻の父ロダンから、風雲児ピカソにいたる「かたまりの彫刻」の流れを紹介。
◆8月12日(土)・9月17日(日)
 「近代彫刻の巨匠たち 第2部」
  立体派・未来派の彫刻からギルバート&ジョージらのパフォーマンスにいたる「観念的彫刻」の流れを紹介。
◆8月13日(日)・9月18日(月・祝)
 「近代彫刻の巨匠たち 第3部」
  アメリカ現代彫刻の父デビッド・スミスからアースワークのスミッソンにいたる「場の彫刻」の流れを紹介。

 ▼ワークショップ 速水史朗と作る 瓦焼きの“あかり”

香川県在住で、イサム・ノグチとも縁の深い現代造形作家・速水史朗氏を講師に迎えて、瓦焼きによる「照明スタンド」作りを行います。土の板を加工して、キャンドルを入れるスタンドを制作します。完成した作品は瓦に焼成した後、参加者に宅配便にて返送いたします。
■日 時: 平成18年8月6日(日) 午前10時〜午後4時
■会 場: 滋賀県立近代美術館 2階教養室
■講 師: 速水史朗氏(造形作家)
■参加費: 3,000円程度(材料費・焼成費・作品完成後の送料を含みます)
■定 員: 30名(応募者多数の場合は抽選となります)
■申し込み方法:
  郵便往復ハガキに、(1)住所、(2)氏名(ふりがなも)、(3)電話番号を明記の上、7月18日(火)(必着)までに下記まで申し込んで下さい。
  締め切り終了後、参加可否の通知をいたします。
    宛先:〒520−2122 滋賀県大津市瀬田南大萱町1740−1
       滋賀県立近代美術館「速水史朗ワークショップ」係
■ワークショップ協賛・お問い合わせ先:
  滋賀県立近代美術館友の会 Tel.077(543)2111


 (図版1)
 「真夜中の太陽」
 1989年 赤と黒のスウェーデン産花崗岩
 横浜美術館蔵
 撮影:菅谷守良
 (C)2006 The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum / ARS, New York / SPDA, Tokyo

 (図版2)
 「キューブの生命#5」
 1968年 閃緑岩、松材
 ノグチ・ミュージアム(ニューヨーク)蔵
 photo by Kevin Noble
 (C)2006 The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum / ARS, New York / SPDA, Tokyo

 (図版3)
 
「幼年時代」
 1971年 庵治御影石(花崗岩)
 滋賀県立近代美術館蔵
 (C)2006 The Isamu Noguchi Foundation and Garden Museum / ARS, New York / SPDA, Tokyo

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