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企画展データベース【平成2年度】

『オリエンタリズムの絵画と写真』


チラシ会 期:平成2年8月11日(土)〜9月16日(日)  32日間開催

主 催:滋賀県立近代美術館、中日新聞社、産経新聞社

後 援:大阪新聞、夕刊フジ、京都リビング新聞社滋賀本部、関西テレビ放送

協 賛:フジパン、富士カントリーグループ

会 場:企画展示室1・2

主 旨:
オリエンタリズム(東方趣味)とは、西欧人が中近東のイスラム世界に対してロマン派的な憧れを抱くという精神の傾向と、その結果生まれた芸術作品とを総称して呼ぶ言葉である。とりわけ19世紀になると、ナポレオンのエジプト遠征をきっかけにして熱狂的な中近東ブームが広まり、美術の世界でもアカデミーの作家たちを中心にオリエンタリズムの絵画が数多く描かれるようになる。それは同時代のジャポニスムとともに西欧人の世界認識を拡大する役目を果たしたが、その拡大はあくまで西欧的思考の枠組みの内部での出来事であり、中近東を植民地化せんとする西洋列強諸国の思惑と不可分のものであった。こうした西洋的な認識のありかたと実際の中近東世界とのギャップは、当時急速に普及しつつあった写真術の中に典型的な形をとってあらわれることになる。
本展は19世紀オリエンタリズムが美術の分野に果たした役割を、絵画・写真の両面から検証しようとするわが国初めての試みである。オリエンタリズムの絵画54点、写真61点に、オリエンタリズム絵画の温床となったアカデミーの画家たちの作品、同時代の風景画家の作品、幻視的な異色画家ギュスターヴ・ドレの作品など45点を加え、さらに現代日本の写真家たちによるオリエンタリズムの作品35点を含めることによって、計195点もの作品が展示された。なおこの展覧会は世界デザイン博・ホワイトミュージアム(名古屋)、ひろしま美術館、大丸・大阪心斎橋店、栃木県立美術館、北海道立函館美術館、当館、渋谷区立松涛美術館、静岡県立美術館を巡回した。

観覧者数: 8,127人 (一日平均 254人、一日最高 726人)

関連行事:
 ○
日曜美術鑑賞会
   平成2年8月19日(日)、9月9日(日)  於:講堂
   講師:平田健生(当館学芸員)

図録(共通版):
 271×226mm、248ページ(カラー作品図版194点)
 監修:阿部良雄(東京大学教授)
 編集:ツァイト・フォト
 発行:中日新聞社、富士カントリー株式会社
 内容:○論文「オリエンタリズムとアカデミー絵画」阿部良雄、「遅れてきたロマン主義者一ギュスターヴ・ドレ」酒井忠康、「中心の神秘−写真のオリエンタリズム」伊藤俊治、「日本の写真家によるオリエンタリズム検証」石原悦郎 ○エッセイ「私とオリエント」加藤卓男 ○作家・作品解説 ○年表 ○参考文献