シュウゾウ・アヅチ・ガリバー EX-SIGN

2010年2月27日2010年4月11日

SHUZO AZUCHI GULLIVER EX-SIGN

シュウゾウ・アヅチ・ガリバー(本名:安土修三)は1947年、現在の滋賀県大津市に生まれました。高校時代より手探りでハプニングなどの美術活動を始め、さらに大学の哲学科在籍中に出会ったマルセル・デュシャンの作品集から大きな影響を受けます。

1967年上京し、スクリーンの内と外とが交錯するかのような実験的な映画作品を発表した後、1973年より代表作’Body Contract(肉体契約)’に着手します。作家の死後肉体を80の部位に分割し、特定する執行グループを通じて特定された80人の保管に委ねようとするプロジェクトであり、作家にとって大きな転機となった作品です。1984年には作家が「立つことができる」「座ることができる」「横たわることができる」空間の容積にそれぞれ対応した、三つの直方体からなる構造体の内部で240時間を過ごすパフォーマンス’De-Story’を発表します。また90年代に入る頃より、DNAを構成する4つの塩基(アデニン、チミン、シトシン、グアニン)の組み合わせであらゆる生物を理解しようとする考え方に興味を持ち、その頭文字ATCGを用いた作品を精力的に制作しました。一方、70年代以来の「かたち」や「しるし」をめぐる関心は、近作’EX-SIGN’シリーズでさらなる展開をみせつつあります。

その幅広い関心を反映して、作品はドローイングやインスタレーション、パフォーマンスなど非常に多岐にわたっていますが、すべては存在や自己に対する独自の問いかけや、あらゆる既成の枠組みを自明とせず、より根源的な問題へと肉薄する姿勢によって貫かれています。90年代以降は主にヨーロッパで活動していることもあり、その全貌はいまだに謎に包まれているといってよいでしょう。初の包括的な展覧会となる本展は、初期作品から最新作へと至る約120点により、戦後美術に独自の位置を占めるその芸術を一望するものです。

主  催 滋賀県立近代美術館、京都新聞社
後  援 滋賀県教育委員会、びわ湖放送株式会社
協  賛 公益財団法人出光美術館
協  力 SAGYO TOKYO、成安造形大学、UTCP(東京大学グローバルCOE 共生のための国際哲学教育研究センター)、
望月印刷株式会社
出品作品 約120点を予定
関連行事

レクチャー
   日時:平成22年3月14日(日) 午後2時~
   講師:横山 正(東京大学・情報科学芸術大学院大学名誉教授)
   会場:当館講堂(聴講無料)

シンポジウム「都市の横断──記号の彼方へ」(仮)

   日時:平成22年3月21日(日) 午後2時~
   パネリスト:小林康夫(東京大学大学院教授、UTCP)

         門林岳史(関西大学助教)

         平倉 圭(アーティスト、UTCP研究員)
   会場:当館講堂(聴講無料)

   共催:UTCP(東京大学グローバルCOE 共生のための国際哲学教育研究センター)

アーティスト・トーク
   日時:平成22年3月28日(日) 午後2時~
   講師:シュウゾウ・アヅチ・ガリバー
   会場:当館講堂(聴講無料)

キュレーターズ・トーク
   日時:平成22年2月27日(土)、28日(日) いずれも午後1時~
   講師:山本淳夫(本館主任学芸員)
   会場:企画展示室(要観覧券)

シュウゾウ・アヅチ・ガリバー 作家略歴

1947年
現在の滋賀県大津市に生まれる

1965年
滋賀県立膳所高校在学中にハプニング’草地’を発表

1967年
上京、フーテンの名士としてマスコミに報道される
第1回PLAY展(三宮東遊園地、神戸)
Exptance(ディスコティックL.S.D.、東京)において’Switch’ほかの実験的な映画作品を発表

1969年
インターメディア・アート・フェスティバル(キラー・ジョーズ、日経ホール、東京)

1973年
写真集『Second Life of Gulliver』刊行
“BODY”(肉体契約)シリーズの制作をはじめる

1977-78年
Yoyogi-Opened-Studio(ヨヨギ・オリンピック記念館、東京)

1982年
個展”The Gulliver”(デイリー・プラネット・ギャラリー、東京)

1984年
個展”De-Story”(佐藤エステート、東京) ※240時間パフォーマンス
個展”肉体契約”(佐賀町エキジビット・スペース、東京)

1984-87年
ヒノエマタ パフォーマンス フェスティバル(檜枝岐村、福島)

1991年
このころよりヨーロッパでの発表が多くなる

1992年
“70年代日本の前衛”(ボローニャ市立美術館、イタリア) ※翌年世田谷美術館に巡回

1994年
“人間の条件”(スパイラル、東京)

1996年
“Art Meets”(シャーロッテンボルグ、デンマーク)
個展”Ambition / Field Climbling”(歴史の庭、オランダ)

1997年
“One-self-portrait” ※夢のなかで開催された展覧会
“ふくいビエンナーレ#7 メディアと身体”(福井市美術館)

2004年
個展”体位 Paradigm”(京都精華大学ギャラリーフロール)

東京在住

〔パブリック・コレクション〕
京都国立近代美術館
京都精華大学ギャラリー・フロール
世田谷美術館、東京

 

(図版1)
シュウゾウ・アヅチ・ガリバー「重量(人間ボール)
1978年  ステンレススチール  半径116mm

 

 

 

 

 

(図版2)
シュウゾウ・アヅチ・ガリバー「甘い生活1995 / A.T.C.G. / インターコース」(東京バージョン)
1993-95年  インスタレーション、ミクストメディア  サイズ可変

 

 

 

 

 

(図版3)
シュウゾウ・アヅチ・ガリバー「“態度”のためのドローイング#1」
2005年  鉛筆、紙  788×545mm  個人蔵