大原美術館所蔵品展 近代日本洋画の名作

1986年5月25日1986年7月20日
岡山県倉敷市に立つ大原美術館は、1930年に設立された日本最古の私立近代美術館である。美術館のもととなったのは、実業家・大原孫三郎が洋画家・児島 虎次郎に蒐集させた近代西洋美術のコレクションであり、両名の死後、美術館の作品収集は近代日本洋画、現代美術、古代エジプトや中国の美術、陶磁器や染 色作品など拡大の一途を辿り、現在では日本を代表する美術館として多くの人々に親しまれている。
今回、大原美術館分館の改修工事に伴い、同館の所蔵する近代日本洋画の名作100点が館外に貸出されることになった。藤島武二、青木繁ら明治期の浪漫派の 画家にはじまり、萬鉄五郎、岸田劉生、中村彝ら大正期の個性派たち、小出檜重、関根正二ら二科会出身の鬼才、梅原龍三郎、安井會太郎、坂本繁二郎ら日本的 洋画の大成者たち、そして松本竣介、坂田一男、古賀春江ら前衛洋画の巨匠に至るまで、日本の近代化とともに歩んできた洋画の歴史を一望のもとに鳥瞰できる 充実した内容であった。またこの中には、大原美術館にゆかりの深い満谷国四郎と児島虎次郎の二人の洋画家の作品が多数含まれていた。なおこの展覧会は、福島県立美術館、当館、三重県立美術館、そごう美術館を巡回した。
主  催 滋賀県立近代美術館、大原美術館、全国美術館会議
会  場 企画展示室1・2
観覧者数 13,321人 (一日平均 272人、一日最高 658人)
関連行事 ○講演会 「大原美術館-その歴史とコレクション」
昭和61年5月25日(日)  於:講堂
講師:藤田慎一郎(大原美術館館長)
○日曜美術鑑賞会 「大原コレクションにみる近代日本洋画の流れ」
昭和61年6月8日(日)、7月13日(日)  於:講堂
講師:平田健生(当館学芸員)
図  録
(共通版)
240×250mm、136ページ(カラー作品図版36点、モノクロ作品図版64点)
編集・発行:開催各美術館、全国美術館会議
執筆:開催各美術館学芸員
制作:美術出版デザインセンター
内容:○論文 「息づくロマン」 嘉門安雄、「大原コレクションについて」 藤田慎一郎、「満谷国四郎の画業」
原田実、「児島虎次郎について」 陰里鉄郎
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