夏休み子ども美術館『アートのぶつブツえん』

2010年6月29日2010年8月29日

 

当館では毎年夏休みに、子どもたちに館蔵品に親しんでもらうための展示「夏休み子ども美術館」を開催しています。今年は日本画や現代美術それぞれの中の「動物」および「植物」の表現に焦点を絞って、その多彩でユニークな表現を探るという内容で実施。作品ごとに設置されたクイズ仕立てのキャプションや、無料配布のガイドブック「かきこむワークシート」を片手に、さあアートのサファリに出かけましょう!

◇主なテーマと出品作品/
《アートに かくれた どうぶつの かたち》
一見、動物や植物の姿をしていなくても、実は動植物を表現しているらしい作品があります。抽象彫刻の父ブランクーシの代表作「空間の鳥」や、モネの「睡蓮」に触発されて描かれたというサム・フランシスの「サーキュラー・ブルー」などを、想像力をたくましくして鑑賞しましょう。

《おなじ はなでも こんなに かわる》
同じ“あさがお”を描いても。野口謙蔵(洋画)の「蓮とあさがほ」と、堅山南風(日本画)の「銷夏帖 朝顔」では描き方も雰囲気もまるで違います。池上秀畝の「山桜図」と冨田溪仙の「祇園夜桜図」なども比較しながら、さまざまな描き方の違いに注目しましょう。

《びっくり ざいりょうの どうぶつ・しょくぶつ》
段ボールをドアに貼り付けて大きな鳥にしたロバート・ラウシェンバーグの「カードバード・ドア」、銅板を昆虫の外骨格のように組み立てた北山善夫の「あの蟻を。」、ガス管がサクラの木に化けた北辻良央の「桜・贈物」など、ユニークな表現を見てゆきます。

《ずかん みたいな どうぶつ・しょくぶつ》
今尾景年の「芦水禽図」は水鳥の図鑑、幸野楳嶺の「群魚図」は京都の魚屋で見かける魚の図鑑のようです。岡田修二の「水辺14」は絵画なのにまるで写真のよう。一方で西内利夫の「琵琶湖の仲間たち」は琵琶湖の小魚たちが住む世界を愛情込めて表現しています。

《十二か月 それぞれの どうぶつ・しょくぶつ》
日本には屏風の十二面に、十二ヶ月それぞれの行事や動植物を描く伝統がありました。中島来章の「十二ヵ月図」などを通して、どの面に何月の動植物がいるのか確かめましょう。

《ふしぎな かたち、なぞの せかいの どうぶつ・しょくぶつ》
昔の日本に近未来のサイボーグ馬が現れたかのような山口晃の「厩圖 2004」や、妖しいムードで花を描いた安藤真司の「夜香」、本物のカイメン(海の生物)を画面に貼り付けて海底のようなイメージを作り上げたイヴ・クラインの「RE42」など、不思議な作品がいっぱい。

《かみの つかい、めでたさの しるしの どうぶつ・しょくぶつ》
岸連山の「松竹梅小禽図」における“松竹梅”のように、動植物が“めでたさのシンボル”として描かれることがよくあります。岸竹堂の「秋夜白狐図」と山元春挙の「春夜白狐図」は、いずれも神々しい白狐を描いた作品。一方で宗教画や説話画の中の動物を、三橋節子の「鬼子母神」などを通して見てきましょう。

・・・など約50点。はてさて、どんな不思議な作品に出会えるでしょうか?